【ミッフィーとオランダの旅】第4話 ユトレヒトの街に残る足あと
オランダ情報【ミッフィーとオランダの旅】
第1話 花咲くキューケンホフ公園
第2話 アムステルダムのいろどり
第3話 ユトレヒトでミュージアムを巡る
第4話 ユトレヒトの街に残る足あと
最終話 旅の余韻
【ミッフィーとオランダの旅】第1話 花咲くキューケンホフ公園、第2話 アムステルダムのいろどり、第3話 ユトレヒトでミュージアムを巡るに続きまして、第4話をお届けします。
今回も、ブルーナさんが生まれ、生涯創作活動をつづけたユトレヒトの街を歩いていきましょう。
Theo Blom テオ・ブロム
前回第3話では、ユトレヒトのセントラルミュージアムに移築された、ブルーナさんのアトリエを訪れました。
アトリエの、この一角。
アトリエにお客さんが訪ねてくると、ブルーナさんはここで、自らいれたコーヒーとお気に入りのクッキーでおもてなしをしたそうです。
そのお気に入りのクッキーは、ドム塔近くにお店を構えるお菓子屋さん「テオブロム」で買うことができます。
こちらがブルーナさんお気に入りのバタークッキー。
さくさくで、豊かなバターの風味と甘さの中に、少しの塩味。これはコーヒーにぴったりだね。
絵本の中にも、バタークッキーでおもてなしをする場面があります。
外国から訪ねてきたお友達のメラニーを、バタークッキーでおもてなしするミッフィー一家。
ひとり2枚ずつ、食べたんですって。
大切なお客さんをおもてなしするなら、お気に入りのおいしいお菓子で。ブルーナさんのやさしさを思いながら、私も2枚…では手が止まらず、もうちょっと多めにいただきました。
テオブロムのお店には、おいしいお菓子がいっぱい。
ミッフィーのクッキーやチョコレートもね。
オランダの空気感をまとった、パッケージもすてきです。
店内には、お店の方と一緒に撮ったブルーナさんの写真も飾られていました。
ブルーナさんおなじみのお店です。
Theo Blom
https://banketbakkerijtheoblom.nl/
Postzegelhandel W. van der Bijl
テオブロムの並びに、ブルーナさんのイラストを発見。
切手やさんPostzegels W.van der Bijlの看板です。
ブルーナさんのファンというご主人が、ブルーナさんに描いてもらったそうですよ。
CAFE ORLOFF カフェオーロフ
こちらのカフェオーロフも、ブルーナさんとゆかりの深い場所です。
自宅からアトリエまで、毎朝自転車で通っていたブルーナさん。
アトリエに向かう途中で毎朝のようにこのカフェに立ち寄り、コーヒーを飲んでいました。
いつも決まった席にすわり、新聞を読み、コーヒーを一杯。それが朝の日課だったそう。
私たちも、一杯いただきました。
にぎわっているけれども落ち着いた店内で、おいしいコーヒーを飲むと心穏やかになります。
ブルーナさんも、アトリエに行く前に、気持ちを整えていたのかな。
ブルーナさんがいつも座っていた席には、こんなプレートが。
今でも変わらず、ブルーナさんが街の人に大切にされているのだなと、しみじみ感じます。
CAFE ORLOFF
https://www.orloff.nl/?location=cafe-orloff
ミッフィーの信号
ちょっと歩いて、ここにしかないミッフィーの信号を見に行きましょう。
ユトレヒト駅近く、De Bijenkorf バイエンコルフというデパートの前にありますよ。
レインボーの横断歩道が目印です。
自動車も自転車も、交通量の多いこの通り。
青の時間が短いので、急ぎ足で渡りましょう。
それそれー。
ほら、すぐ赤になっちゃうよ。
うれしくって、上手に写真が撮りたくて、この横断歩道を何往復したことでしょう。
信号が変わるのが早いので、小走りで行ったり来たり、ユトレヒトの街中で、まさかのシャトルラン。
(交通マナーを守って、安全に撮影しましょうね)
nijntje pleintje ミッフィー広場
ぜぇぜぇ。息を整えながら、ゆっくり次へ向かいます。
信号の場所から10分ほど歩いて、nijntje pleintje ナインチェ・プレインチェ(ミッフィー広場)へ。
ほら、見えてきた。
ミッフィー像のある、小さな広場です。
こちらの像は、彫刻家であるブルーナさんの息子さんが制作したもの。
ミッフィーのお目めから、ユトレヒトの景色はどんな風に見えるの?
さて、ここでちょっと小話。
ミッフィーのオランダ語での名前は、そう、「nijntje ナインチェ」ですね。
ブルーナさんは、うさぎを意味するオランダ語「konijn コナイン」に、ちいさい、かわいらしいといったニュアンスの 「-tje チェ」をつけて「nijntje ナインチェ」と名付けたそうです。
ですので、「nijntje ナインチェ」は日本語にすると、うさちゃん、といった意味になります。
オランダの方は、お子さんの名前に「-tje チェ」をつけて呼んだりもするんですって。
まさに日本語の「ちゃん」のようなものですね。
そして、この「nijntje pleintje ナインチェ・プレインチェ」。
「plein(広場)」にも「-tje チェ」を付けるっておもしろいですね。
うさちゃんの広場ちゃん?
あ!日本でも「あめ」を「あめちゃん」と言ったりしますもんね。小さなものに親しみをこめて。そんな感覚でしょうか。違う?
以上、小話、いえ、こばなチェでした。
ユトレヒトの中心街へ戻ってきました。
街中でひときわ目立っている、ミッフィー像の前で記念撮影しましょうね。
そうそう、
この【ミッフィーとオランダの旅】のブログでもちょこちょこ登場している個性的なミッフィ―像の数々は、2015年ミッフィー誕生60周年を記念した「ミッフィー・アートパレード」で制作されたもの。
オランダと日本のクリエイター60組がミッフィーにペイントや装飾を施して、オリジナルのミッフィー60体が制作されました。
そのうちのいくつかは、こうしてオランダの街中に置かれ、みなさんに可愛がられております。
Mariaplaats マリアプラーツの前にありますこちらは、オランダのアーティストJacques Tangeさんの作品。
こちら側はミッフィーですが、
反対側はブルーナさん。
ブルーナさんといえば、ミッフィー。
ミッフィーといえば、ブルーナさん。ですものね。
長年、このユトレヒトの街に暮らしていたブルーナさん。
自転車に乗り、カフェでコーヒーを飲み、お気にいりのお店でお買い物をする姿は、ユトレヒトの人々にとってはおなじみの光景であったことでしょう。
残念ながら、今は街を歩いても、自転車を走らせるブルーナさんにばったり遭遇することは叶いません。
でも、ユトレヒトの街を歩けば、あちらこちらでミッフィーに出会えます。
今でも、ブルーナさんの気配と、街の人々のあたたかな思いを感じることができます。
ユトレヒトでの一日は、胸がいっぱい。
そして、ふくらはぎには疲労感がいっぱいです。
この日の歩数は1万8千歩。
ユトレヒト散策は、ぜひ歩きやすい靴で。
さて、これで今回の旅でお伝えしたいことはほとんどお話してしまったのですが、もう少しだけ旅の思い出にひたらせてください。
次回、旅を振り返りつつ最終話をお届けします。(さみしい)
アイ
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第1話 花咲くキューケンホフ公園
第2話 アムステルダムのいろどり
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最終話 旅の余韻