おうさまの恋の物語
絵本こんにちは。
今日11月22日は「いい夫婦の日」ということで
この絵本を開いてみました。
「de koning」
「おうさま」ディック・ブルーナ作/絵 松岡享子訳(福音館書店)
王さまは、ロースマレインという女の子に語ります。
「君が女王さまになってくれたら」。月の下で。ロマンチック。
でも、ロースマレインは「冠を持っていない女の子」でしたから、王さまのお世話係のご婦人たちは大反対。
そして王さまはどうしたかというと。
こちらが最後の場面。
おひさまの下、にこにこ顔の王さまの頭には、もう、冠はありません。
かわいらしい表紙の向こうには、こんなドラマチックなお話が広がっておりました。
この絵本を読むと、ブルーナさんと、奥様イレーネさんのことを思ってしまいます。
若きブルーナさんも、イレーネさんとの結婚にあたってはさまざまなドラマがありました。
(ちょっとそのお話は長くなります。詳しくはこちらなどに…)
絵本「おうさま」の初版は、ブルーナさんたちの結婚から2年後の1955年にオランダで出版。
1962年には、改訂版が出版され、日本では昨年翻訳出版されました。
冠をはずした王さまとロースマレインは、しあわせに暮らしました。
ずっといっしょに。しあわせに。
ひょっとして、ひょっとして、
ブルーナさん自身の結婚の誓いを込めた絵本なのかな。
なんて、つい考え過ぎてしまいます。
若きブルーナさんの作った恋のおはなしは、
約60年のときを経て、日本の片隅の私をうっとりさせています。
それにしても、お世話係のご婦人。お顔がとってもこわい。
私も顔が緑色にならないように、気を付けようっと。
アイ