あったかいお洋服
ベビー&キッズこんにちは。
今日は、子供服やベビー服の販売、企画をてがける会社、
ブーフーウーのユニバーサルデザインプロジェクト マネージャー
水戸川真由美(みとがわ まゆみ)さんのお話をお届けします。
車いすで生活する女の子と、
ダウン症候群の男の子を育てるママである水戸川さん。
子育てに奮闘する中で、ブルーナさんのイラストや絵本に出会い、
元気づけられたと言います。
(水戸川さんが子育て中に出会った2冊。 残念ながら現在はどちらも絶版です)
「ブルーナさんのイラストを使って、
すべての人が共存する優しい社会を目指す、
バリアフリーを広げるための商品を作りたい」
水戸川さんの強い思いが、
ブーフーウー ユニバーサルデザインプロジェクトを実現させました。
*詳しい「誕生秘話」は、こちらでもご覧いただけます。
http://www.bruna-barrierfree.net/ribon/
今回は、プロジェクトの新商品に込められた思いをうかがいます。
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水戸川さん:
ユニバーサルデザインプロジェクトから、
絵本『うさこちゃんとたれみみくん』に登場するダーンをモチーフにした、
着ぐるみのようなウエアが登場しました。
(左:フード付きトレーナー 右:フード付きロンパース)
もこもこのフードに、ダーンの特徴である「たれみみ」が付いている所がポイント。
身頃にはクラスメイトたちをデザインし、
ダーンがみんなと打ち解けていく様子を表現しています。
絵本のストーリーを、デザインに落とし込んで表現する。
ひとつひとつの商品がストーリーを持っているブーフーウーならではの
お洋服に仕上がったと思います。
絵本『うさこちゃんとたれみみくん』に登場する「だーん」は、
他の子と少し違って、片方の耳がたれていたので、
クラスのみんなに「たれみみくん」と呼ばれていました。
しかし、だーんがそのあだ名をいやがっていることを知ったうさこちゃん。
一晩考え、翌朝、勇気を出して、
「だーんという名前で呼ぼう」と、みんなによびかけました。
うさこちゃんの気づきと答え、とても素敵ですよね。
十人十色、同じ人はいません。
人と違うところがあっても、「その人らしさ」として認める。
そんな社会になってほしいなというメッセージを
ブーフーウーのかわいらしいデザインにのせて
みなさんにお届けできれば、と思っています。
(『うさこちゃんとたれみみくん』
福音館書店刊 ディック・ブルーナ絵/まつおかきょうこ訳)
商品のデザインには、ブルーナさんが絵本制作で大事にしている、
「シンプルである事」を丁寧に落とし込むようにしています。
プリントや刺繍には絵本と同じブルーナカラーを再現する事で、
絵本の世界観に近づけるようにしています。
また、プロジェクトの商品には、必ずシンボルマークのお花を入れて、
他商品とは差別化しています。
(barrier freeの文字に、お花の刺繍。
このマークの付いている商品は、売上金の一部が、
障害者支援団体・子育てバリアフリー支援団体に寄付されます)
ブルーナさんは、絵本制作に力を注ぐ一方で、
福祉や子どもの健康、平和や人権問題を訴えるポスターのデザインなどにも
精力的に取り組んできました。
ブルーナさんは、その理由をこのように語っています。
「子どもたちの涙を見るのはつらいことです。想像しただけで胸がしめつけられます」
「絵やデザインで貢献できるのなら、できるかぎりの力を尽くしたいと考えます」
(『ミッフィーからの贈り物 ブルーナさんがはじめて語る人生と作品のひみつ』講談社刊より)
「すべての子どもたちに笑顔を」と願うブルーナさんの気持ちに、
感謝の気持ちを込めて。
私たちは、ユニバーサルデザインプロジェクトのグッズを通じて
ブルーナさんの思いをつなぎ、伝えていきたいと思います。
(ユニバーサルデザインプロジェクトの商品の一部)
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水戸川さんのお話、いかがでしたでしょうか。
かわいいだけじゃない、お洋服。
あったかい思いがいっぱいつまった、あったかいお洋服。
きみも、その小さい背中で、何か感じているのかい?
どうか、ミッフィーのように、優しさと勇気を持つ子になりますように。
フード付きトレーナー
フード付きロンパース
*発売元 : ブーフーウー
*ブーフーウー ユニバーサルデザインプロジェクトホームページ
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