ミッフィーはお姉さん
絵本突然ですが、ミッフィーがお姉さんだって、ミッフィーに「きょうだい」がいるって
知っていますか?
2003年に出版された絵本『kleine pluis』で、ミッフィーはお姉さんになりました。
日本では、2005年に『うさこちゃんと あかちゃん』(福音館書店刊)として
発売されました。
『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』(ブルーシープ刊)の著者 森本さんが
なぜこの絵本をつくったのかとブルーナさんに尋ねたところ、
ブルーナさんははっきりこう答えたそうです。
「命の誕生のお話として現実的に描くことにしました。
お母さんのおなかがだんだん大きくなって、やがて赤ちゃんが生まれてくる。
そんな変化を、子どもが直面するままに表現してみたかったのです。」
『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』より
「ミッフィー展」では、この絵本の不採用原画が展示されています。
「ミッフィー広場」の「ミッフィー展、ミッフィーとわたし」に投稿してくださった
メッセージにも不採用原画への感想がありましたね。
私もとても興味深く、真剣に、展示を見ました。
ブルーナさんが、子どもたちにわかりやすく、現実的に、でもシンプルにと考えて考えて、
この絵本を作ったことが伝わってきました。
この絵本が、これからお兄ちゃんお姉ちゃんになるお子さんに読み聞かせるのに
とてもとても人気があるとよく耳にします。
ブルーナさんの絵本にこめた想いは、読者の心にしっかり届いているようです。
さてさて、赤ちゃんは、ミッフィーの弟?妹?
私たちも最初に絵本を読んだ時、そう思ったし、よく聞かれる質問でもあります。
「それは読んだ子どもたちが決めること」とブルーナさんは答えています。
『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』より
弟ができる/いるお子さんにとっては、きっと男の子。
妹ができる/いるお子さんにとっては、きっと女の子。
最後に、姉妹のお話を1つ。
スタッフ私物の絵本。
子どもの頃、お姉さんと読んでいたんですって!
表紙を開くと、子どもの字で名前が書いてあるのですが、
「あれ?こっちの絵本は私のなのに、お姉ちゃんの名前が書いてある!」と。
姉妹の思い出をのぞきみさせてもらって、何だかほっこりしちゃいました。
長い間、大切に守られてきた絵本。思い出のつまった絵本。
1964年に第二版が出版され、50年以上の間、愛されてきた『ちいさな うさこちゃん』に比べると、まだ10年ちょっとの新しい絵本『うさこちゃんと あかちゃん』。
これから先、兄弟姉妹の素敵な思い出となるのかもしれませんね。
青森で開催中の「ミッフィー展」。
これから、神戸、福岡、名古屋、大阪、島根へと向かいます。
※その他の会場、会期につきましては、決定次第お知らせいたします。
ぜひ、不採用原画にも注目してみて下さいね。
*『うさこちゃんと あかちゃん』 福音館書店刊
*『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』 ブルーシープ刊
誕生60周年記念「ミッフィー展」については、こちらをご確認ください。
*ぬいぐるみは私物です
福