素敵なジョーク
絵本
こんにちは。
きょうは、このたびリニューアルして限定復刊された「うたこさんの絵本」の1冊を手に取ってみました。
ある朝、ぶたのうたこさんは早起きをして青物市場へお買いものにゆきます。
鮮やかな野菜を見て回ったあと、大好物のさくらんぼをかごいっぱいに買って帰りました。
それでは、とびきり素敵なジョークでしめくくる、『うたこさんの おかいもの』をひろげてみましょう。
うたこさんは市場へゆくと、次から次へと野菜に目を奪われます。
(実はこのお話、ブルーナさんがフランスの市場を訪れた時の体験をもとに書かれたものなのです。
”長い時間がかかったんだ”とブルーナさん。
何度もスケッチを繰り返して描かれた野菜の絵にもご注目くださいね。)
さいしょは、さやえんどう。
うたこさん、さやが割れて中のお豆が見えているのも見つけましたよ。
無造作に重なりあったさやえんどう、なんだか瑞々しい。
さやえんどうのかたちって、よくみると面白い。
さて、お次は、ねぎ。
これは、リーキとも言われる、西洋ねぎ。
緑と白の境目がくっきりしていて白い部分が長いものは、丁寧に栽培された証拠って聞きました。
ね、このねぎ、きっとおいしいはず。
それから、だいすきなかたも多いのではないでしょうか?
きのこです。これはマッシュルームかな。
きのこうりのおじさん、ご自慢の大収穫日。
おばさんが売っていたのは、はつか大根。赤いラディッシュがいっぱい。
あらら、白いのがひとつ混じってる。
赤いのと白いのがあるのね。
さて、うたこさんは、どれを買おうか迷ってしまいました。
そのとき目に留まったのが、大好物のさくらんぼ。
「そうだ、あれを かいましょう」。
うたこさんは、さくらんぼをかごいっぱいに買って帰ることにしました。
いっぱい買ったさくらんぼ、うたこさんはどうしたのでしょうか。
そう、こうして仲良しのふがこちゃん(うたこさんの姪)と一緒にさっそく食べたのでした。
うたこさん、きょうは良いお買いものが出来ましたね。
でもね、お話はあともうひとつ続きがあります。
いちばんおしまいのさくらんぼは......。
こんなふうに、おみみにかけました。
!!!
さくらんぼの季節になったら、こんなおちゃめなふたりのことをぷっと思い出してくださいね。
「うたこさんの おかいもの」 (ディック・ブルーナ文・絵 まつおか きょうこ訳/福音館書店)より
*「ぶたのうたこさん」絵本3冊 限定復刊のお知らせ
https://www.dickbruna.jp/news/201405/2098.html
*「うたこさん絵本」についてのブルーナさんのコメントは、「dick bruna」(2006 Waanders Publishers)を参考にしております。
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