ケムエルとノアのはこぶね
絵本こんにちは。
今日ご紹介する絵本は、おなじみのブルーナさんの絵本とは
ちょっと雰囲気が違うかもしれません。
雨粒のひとつひとつが力強く見える、雨の場面。
たきのような大雨です。
これは、「ケムエルとノアのはこぶね」(福音館書店刊)の一場面。
聖書の「ノアのはこぶね」のお話を、ブルーナさんが分かりやすく描いた絵本です。
オランダでは1998年に、日本では1999年に出版されました。
正方形じゃない、ちょっと大きめな横長の絵本です。
案内役は、このこ、けむしのケムエルです。
にょろり。
その昔、それはそれは美しかった地球。
しかし、人間たちは争ってばかり。
神様は怒って、もう一度新しくはじめようと決めました。
争いをせず、平和にくらしていたノアは、神様から”はこぶね”を作るように言われます。
はこぶねにのりこむ動物たち。
そして、最初の写真のように、たきのような大雨が降り続きます。
雨がやみ、ノアがハトを飛ばすと、ハトは緑の葉のついた小枝をくわえて戻ってきました。
水が引いてはこぶねから外に出られるようになったということです。
このハト、どこかで見たような。
そうでした。
ブルーナさんが描いた、world peace is possibleのロゴにも、
小枝をくわえたハトさんが。
「world peace is possible」(世界平和は実現可能)というスローガンに
みんなが共感し、前向きに行動したら、やがて戦争のない平和な世界に
つながる…という考え方です。
「ケムエルとノアのはこぶね」。
私も、読んだあとは、いろんなことを思います。
こどもたちは、どんなことを思うのでしょう。
おこさんと一緒に読んで、「どう思った?」ってお話してみてくださいね。
にょろり。
*「ケムエルとノアのはこぶね」(福音館書店刊)
ディック・ブルーナ作
まつおかきょうこ訳
アイ